眼球は、外界に晒されているため、常にアレルギーの原因となるアレルゲンが侵入しやすく、眼症状に現れるアレルギーは多く見られます。私たちの身体には免疫が備わっていますが、その免疫はウイルスや細菌が侵入するとそれを有害な異物と認識して抗体を作り、直ちに排除しようとします。アレルゲンが体内に侵入すると身体が過敏に反応しますが、ときに検討違いの免疫反応を起こすのがアレルギーです。

症状

原因

アレルゲンとされる異物が結膜に付着することが原因です。具体的には、スギ・ヒノキ・ヨモギ・ブタクサなど植物の花粉や、ダニ・ホコリ・カビ・フケなどのハウスダストとされます。これらのアレルゲンが体内に侵入すると、マスト細胞が反応してヒスタミンなどが過剰に分泌され、痒みが生じます。とくに、ハウスダストは通年性アレルギー性結膜炎とされ、室内のなかでもリビングや寝室などのソファや絨毯、布団などに多いとされています。また、ペットの毛やフケなどもアレルゲンとなるため注意が必要です。また、コンタクトレンズの装用ではたんぱく汚れが原因で巨大乳頭結膜炎を発症する恐れがあります。

治療法

抗アレルギー点眼薬を用いて、アレルギー症状を抑えます。花粉症の場合は、花粉の飛散時期に症状が悪化するため、飛散時期の前に点眼薬を使用し始めることで症状を軽減できます。

症状

原因

スギ・ヒノキ・ヨモギ・ブタクサ・カモガヤなど、およそ60種類以上ある植物がアレルゲンなど異物として認識することで過剰に反応することが原因です。

治療法

抗アレルギー点眼薬・人工涙液・ステロイド点眼薬を行います。

ダニやホコリなどのハウスダストが原因でアレルギー症状が現れる状態を、通年性アレルギー性結膜炎と言います。季節関係なく、年間通して症状が現れるため慢性化しやすいとされています。

症状

原因

住まいのダニやホコリ・カビなどのハウスダストが原因でアレルギー反応を起こします。結膜は、外の異物に晒され、刺激を受けやすい組織です。ハウスダストなどが結膜に付着しやすいため、アレルギー反応が起こりやすいとされます。

治療法

抗アレルギー点眼薬・人工涙液・ステロイド点眼薬を行います。
ハウスダストが原因のため、掃除をこまめに行い、布団やカーペットなどは天日干しや掃除機でダニを除去します。ソファやぬいぐるみなどのほこりも除去し、室内の除湿を行います。また、ペットがアレルゲンの場合は室内での飼育をやめましょう。

アレルギー性結膜炎の重症タイプを春季カタルと言います。春季カタルは、お子さんから青少年に多く発症が見られるのが特徴です。また、アレルギー性結膜炎は、アトピー性角結膜炎とも呼ばれ、アレルギー反応を起こしやすい体質としてアトピー体質の人に多く見られます。春から夏にかけて見られる重症のアレルギー性結膜炎を春季カタルと言います。

症状

原因

アレルゲンが結膜に付着することでアレルギー反応を起こす状態がアレルギー性結膜炎ですが、それが重症化した状態が春季カタルです。

治療法

痒みを抑えるために点眼薬治療を行いますが、点眼薬だけではなかなか改善が見られないことが多くあります。最近では有効な免疫抑制剤の点眼薬治療が有効とされます。対症療法としての薬物療法・根治治療としての免疫療法・外科的治療があります。

症状

原因

コンタクトレンズに、空気中のハウスダストや花粉などのアレルゲンが付着することによって発症します。また、涙のたんぱく質が付着すると、時間の経過で変性を起こしアレルゲンとなる場合があります。これらによって結膜にアレルギー反応が現れます。

治療法

点眼薬・内服薬を用いて治療を行います。抗アレルギー剤点眼薬・抗ヒスタミン剤点眼薬が処方されます。